」 と制したまひて、ことさめにけり。
」とおっしゃって、 また =接続詞 射 =ヤ行上一段動詞「射る」の未然形 させ =尊敬の助動詞「さす」の連用形、動作の主体である道長を敬っている。
🙃 また入道殿射たまふとて、「摂政・関白すべきものならば、 この矢あたれ。 中関白殿(=道隆)、また、御前にお仕えしている人々も、 「いま二度延べ させ 給へ。
6つる=完了の助動詞「つ」の連体形、接続は連用形 苦う=ク活用の形容詞「苦し」の連用形が音便化したもの、苦い、気まずい、本来連用形は「苦く」であるが、音便化して「苦う」となっている。
」とおっしゃって、 また射 させ 給ふとて、 仰せ らるるやう、 させ=尊敬の助動詞「さす」の連用形、動作の主体である道長を敬っている。
🤩 直後に尊敬語が来ないときは必ず使役の意味となる。 」と申し上げて、延長させなさったのを、(道長は)心やすからずお思いになって、「それならば、延長なさい。 べき=当然の助動詞「べし」の連体形、接続は終止形(ラ変なら連体形)。
12また、敬語の意味を持つ語があれば、すべて抜き出し、敬語の種類と誰から誰に対しての敬意の表現であるかを答えよ。
に =接続助詞 いみじう =シク活用の形容詞「いみじ」の連用形が音便化したもの、(いい意味でも悪い意味でも)程度がひどい、甚だしい、とても。
動作の主体である道長を敬っている。
もてなして、取り持ち申し上げていらっしゃった興もさめて、気まずくなってしまった。
💙 」 みたいなかけ声から始まり・・・。
動作の主体である道隆を敬っている。
上記の「させ」と合わせて二重敬語、道長を敬っている。
直後に尊敬語が来ていなければ、必ず「使役」の意味となると思ってよい。
動作の主体である道長を敬っている。
中の関白殿、また御前に候ふ人々も、「いま二度延べさせたまへ」と申して、延べさせたまひけるを、やすからず思しなりて、「さらば、延べさせたまへ」と仰せられて、また射させたまふとて、仰せらるるやう、「道長が家より、帝・后立ちたまふべきものならば、この矢当たれ」と仰せらるるに、同じものを中心には当たるものかは。
「立つ」は四段活用の動詞でもあり、その時は普通に「立つ」と言う意味になる ここでは、直後に「奉り(用言)」があるため、「立て」は連用形であると判断できることから、タ行下二段の方であることがわかる。
♻ ヤ行上一段動詞「射る」連体形、「なにか」の結び な 副詞 射 ヤ行上一段動詞「射る」連用形 そ、 終助詞 な 副詞 射 ヤ行上一段動詞「射る」連用形 そ」 終助詞 と 格助詞 制し サ行変格活用動詞「制す」連用形 給ひ 尊敬の補助動詞「給ふ」連用形 て、 接続助詞 事さめ マ行下二段活用動詞「事さむ」連用形 に 完了の助動詞「ぬ」連用形 けり。 文末であり、かつ、係助詞がないことから終止形だと判断して活用から考えてもよい。
14」と 仰っしゃったところ、初めの矢と同じように、的が破れると思われるほど、 同じところに射さなさった。
て =接続助詞 いみじう 饗応 きょうおう し申させ給うて、 (道隆が)たいそうもてなし申しなさって、 下﨟 (げろう)=名詞、低い官位 に =断定の助動詞「なり」の連用形、接続は体言・連体形 おはしませ =サ行四段動詞「おはします」の已然形。
」と申し上げて、 延べ =バ行下二段動詞「延ぶ」の未然形 させ =尊敬の助動詞「さす」の連用形、動作の主体(延長した人)である道隆を敬っている、直後の「給ひ」も同じ。
ちなみに、伝聞・推定の「なり」の接続は終止形(ラ変なら連体形)。